三ヶ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。
それともモモちゃんのように「死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか」と諦観できるだろうか。
今、「昔話」が生まれるとしたら、をテーマに直木賞作家が描く衝撃の本格小説集。
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大好きな三浦しをんの小説集。
ブックオフで彼女の本を5〜6冊買ったので、これからしばらく、僕のオナニーしをん感想文が連投されるやもしれませんが、お許しくだされ。
それにしても、三浦しをん、すげぇ。
僕が西武の渡辺監督なら、岸よりも確実に連投させてる、飽きない。
ラミレス、五打席連続三振!
MVPは確実に三浦しをんだ。
では、なぜ飽きないかというと、仕掛けがあるからです。
僕の好きな作家ぁの2トップの片割れの、乙一にも言えることなのかもしれませんが、読んでてわくわくするんですよね、オラ、ワクワクすっぞ!
このしかけを作るのが三浦しをんは素晴らしくうまい。
これは、近いうちに感想を書く「私が語りはじめた彼は」についても同じことが言えます。
ただ、ここにどんな仕掛けがあるのかを、今、バラしてしまうのは無粋でしょう。
興味のある方はぜひ一読してみてください。
さて、僕がこの中で最も印象に残った物語は「懐かしき川べりの町の物語せよ」です。
リーダーみたいなやつと、その彼女と、手下っぽい主人公ともう一人っていう4人の高校生で、その彼女の親父が愛人にプレゼントしたダイヤを盗んだりする話なんですけどね。
ちなみに、彼女の親父はヤクザで、そのダイヤはそれを飲みこんで死んだ母親のお腹から取り出された形見なんですけどね。
そういうのを通して、主人公の内面を探っていく物語なんですけど、これを読んで思ったのが、相手の中に自分を見出す関係って、相手もそうしてくれてるっていう信頼がなければすごく脆弱で壊れやすいものなのかなということです。
宗教的なことはあまり言いたくないですが、神様は自分たちを見守ってくれてるっていう絶対的な信仰がなければ、宗教を信じることはできないのかなって。
相手が自分のことを好きだって思えない相手には、その人のことを好きでいることはできないのかなって。
アイドルみたいに、自分のことをどう見るか一生かかってもわかんないような人にも「もし、街角でばったり会えたら友達でいてくれるかも」とか思えるから好きでいれるけど、実際に会って「キモ、半径2m以内に近寄らないでくれない?魚が腐ったみたいな臭いがうつっちゃう」とか言われたら「モーニング娘(笑)」とかなっちゃうのかなぁって思いました。
だから、例えば、恋人が本当は5股とかかけてて、自分のこととか金づるとしか考えてないことを知ったら、「信じてたのに!」とか言って、たまに殺しちゃったりして。
裏切られたときに大切なものが全部ガラガラと崩れ落ちちゃうからなんじゃないかななんて思ったりしました。
じゃあ、相手の中に自分を見出そうとすることが間違いかというと決してそんなことはないと思うし、少なくとも僕はそういう人間です。(殺しはしないけど)
そりゃもちろん、100人いたら95人には心を開くことはないですけど、残りの5人の人たちには僕って人間を預けます。
それは、その5人も、僕に心を開いてくれてる、もしくはいつか心を開いてくれるだろうって思えるからです。
僕はいつまで経っても僕だけが心を開いてるのに、かたくなに心を開いてくれない、ホストと客みたいな関係のお付き合いは嫌です。
だから、相手も心を開いてくれてるって思ってたのに、相手は心の中で「バカだな、こいつ」なんてほくそ笑まれてたのならすごく悲しい。
そうなったときに、「俺だけ心開いてたのなんてバカみたい!」ってなる人は「プライドを傷つけられた!」とか言って、うっかり殺害しちゃったりするのかなぁって思います。
人の痛みを想像できる人は、痛みの味を知っている弱い人だと思います。
だけど、そんな人は、人の痛みを想像できるから、強いと思います。